コンサルBig4とは?各会社の特徴や選考情報をBig4出身コンサルタントが徹底解説

コンサルBig4とは?各会社の特徴や選考情報をBig4出身コンサルタントが徹底解説

コンサルティングファームの「Big4」とは、「デロイト トーマツ コンサルティング」「PwCコンサルティング」「KPMGコンサルティング」「EYストラテジー・アンド・コンサルティング」の4つの会社を指します。

もともとは世界的な会計事務所を母体としており、現在は戦略・IT・業務改革など幅広い分野でコンサルティングサービスを展開しています。世界を代表するこの4社は、優秀なビジネスマンが多く在籍し、年収も高く、就職・転職市場で人気な企業です。

この記事では、Big4出身の筆者が、実際に中で働いてみて感じた特徴など、コンサル業界を目指す方のために分かりやすく解説しております。

この記事の監修者

保知 一也
Acrosstudio株式会社 代表
KPMGコンサルティングを経て、Acrosstudio株式会社を創業。2023年10月に、コンサルティング事業とフリーコンサルへの案件仲介事業を立ち上げ、生成AI領域への事業を拡大。2025年1月時点で正社員数27名・今期売上6億円着地予定

この記事の執筆者

Acrosstudio株式会社
コンサル総研編集部

Acrosstudio株式会社所属の現役コンサルタントがコンサル総研編集部として記事の執筆・編集を行う。これまでのコンサルでの実務経験を元に読者の皆様へコンサル業界のリアルを発信することを心がけている。

目次

コンサルBig4とは?

コンサルBig4とは、Deloitte、PwC、KPMG、EYの4社を指し、世界的な規模と影響力を持つコンサルティングファームです。

もともとは監査や会計を専門とする国際的な会計事務所であり、企業の経営課題に深く関与する中で、コンサルティング領域へと事業を広げていきました

現在では監査や会計を基盤としつつ、企業戦略やデジタルトランスフォーメーションなどの分野で幅広いサービスを展開しています。

ここでは、そんな高い専門性と豊富な経験を生かし、複雑な課題に直面する企業の成長を支援しているコンサルBig4の歴史や業務内容について紹介いたします。

Big4の歴史

Big4は、もともと会計や監査業務を主軸とする「監査法人」として誕生しました。
企業の財務状況を第三者的な立場でチェックする役割を担うことで、世界中の経済活動の信頼性を支えてきた存在です。

では、なぜこれらの監査法人が「コンサルティングサービス」を展開するようになったのか疑問に思う人も多いことでしょう。
その背景には、監査を通じて得た企業理解や業務知識を生かし、単なる監査にとどまらず、経営課題の解決にも貢献してほしいというニーズが高まったためです。
特にグローバル化・IT化・ガバナンス強化など、企業の抱える課題が複雑化する中で、Big4はその専門性と信頼性を武器に、コンサルティング領域へと事業を拡大していきました。

こうした経緯を経て、Big4は現在、経営戦略・業務改革・IT・サステナビリティなど、多岐にわたる支援を行う世界的な総合ファームへと進化しています。

続いて各社の歴史も紹介するため、沿革と現在の注力領域を以下の表にまとめました。

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企業名創業年主な歴史的出来事現在の特徴・注力分野
Deloitte1845年ロンドンで創業し、世界初の会計事務所として業界を牽引。国際展開を早期に進める。革新性に富み、監査業務を超えた幅広いサービス提供を実現。
PwC1849年1998年にPrice WaterhouseとCoopers & Lybrandが合併し現在の形に。企業戦略やITコンサルティングに注力し、グローバル市場での競争力を強化。
KPMG1987年4つの会計事務所が合併して誕生。リスク管理やガバナンス分野で専門性を発展。グローバルネットワークを活用し、データ分析による意思決定支援に注力。
EY1903年1989年にErnst & WhinneyとArthur Youngが合併して今の形に。サステナビリティやデジタルトランスフォーメーションに注力。新たなビジネス価値を創出するパートナーとして高い評価を獲得。

これらの企業は、それぞれの歴史の中で合併や買収を繰り返し、グローバル規模でのネットワークとリソースを構築してきました。その結果、多国籍企業が直面する複雑な課題にも対応可能な体制を整えています。また、歴史を通じて培った信頼性と実績が、現在の地位を支える大きな要因となっています。

Big4各社の進化を俯瞰すると、Deloitteの革新性、PwCの統合力、KPMGのリスク管理能力、EYの先進的アプローチが、それぞれの強みとして際立っています。これらの特徴が、グローバル市場での存在感を高め、業界全体の発展にも大きく寄与しています。

コンサルBig4の業務内容

コンサルBig4は、クライアント企業と緊密に連携し、カスタマイズされたソリューションを提供することを重視しています。コンサルBig4の業務内容は多岐にわたります。主な業務内容としては、企業戦略の策定、業務プロセスの改善、リスク管理、ITコンサルティング、M&A支援などがあります。これらのサービスを通じて、クライアント企業の成長と発展を支援しています。

具体的な業務としては、企業の現状分析から問題点の洗い出し、解決策の提案、実行支援までを行います。デジタルトランスフォーメーションの推進や、サステナビリティ戦略の策定など、最新のトレンドにも対応したサービスを提供しています。

これにより、クライアントの具体的なニーズに応じた最適な支援を行っています。

【出身者が解説!】コンサルBig4各社の特徴

コンサルBig4それぞれの特徴について、各社の出身者の視点から詳しく解説します。企業文化や得意分野、働き方など、各社の独自の魅力を紹介していくので気になる企業からチェックしてみてください。

デロイト トーマツ コンサルティング合同会社(DTC)

デロイト トーマツ コンサルティング合同会社(DTC)
引用:デロイト トーマツ コンサルティング合同会社(DTC)コーポレートサイト

デロイト トーマツ コンサルティング合同会社(DTC)は、Deloitteの日本法人で、幅広い業界に対してコンサルティングサービスを提供しています。特に、デジタルトランスフォーメーションや企業再編の分野で高い評価を得ています。

DTCの特徴としては、グローバルネットワークを活用した幅広い知見と、専門性の高いサービスが挙げられます。社員の成長をサポートする充実した研修制度や、フレキシブルな働き方が魅力です。

DTCでは、チームワークを重視し、プロジェクトごとに多様な専門家が集まり、最適なソリューションを提供します。これにより、クライアントの課題に対して迅速かつ的確に対応することが可能です。またそのネームバリューの大きさの通りかなりレベルの高いソリューションを提供しています。そのため採用基準も高く、入社を検討する際には準備時間をしっかりと確保する必要があります。ただ、昨今ではSAP関連のプロジェクトで少し大きな問題を起こしたこともあり、ネームバリューは少し下がってしまったと考えられます。

PwCコンサルティング合同会社(PwC)

PwCコンサルティング合同会社(PwC)
引用:PwCコンサルティング合同会社(PwC)コーポレートサイト

PwCコンサルティング合同会社(PwC)は、PwCの日本法人で、財務・リスク管理の分野で強みを持っています。特に、企業のM&Aや財務戦略の策定において高い評価を受けています。

PwCの特徴としては、データ分析やテクノロジーを駆使した高度なコンサルティングサービスが挙げられます。クライアントのニーズに応じたカスタマイズされたソリューションを提供することを重視しています。

PwCでは、個々の社員の専門性を活かしつつ、チーム全体で協力してプロジェクトを進めることが重要視されています。これにより、複雑な課題にも柔軟に対応することができます。

PwCは、海外拠点数がコンサルティング業界の中でもトップクラスの152拠点あり、グローバルな知見を持ったソリューションの提供が特徴的です。

また、メインの監査・税務・法務の領域に加え、IT領域にも強みがあるので企業に対してトータルなソリューションを提供できると考えられます。

KPMGコンサルティング株式会社

KPMGコンサルティング株式会社
引用:KPMGコンサルティング株式会社コーポレートサイト

KPMGコンサルティング株式会社は、KPMGの日本法人で、リスク管理や内部統制の分野に強みを持っています。特に、規制対応やコンプライアンスの分野で高い評価を得ています。

KPMGの特徴としては、リスク管理に関する深い知識と経験が挙げられます。クライアントの信頼を得るための透明性と誠実さを重視しています。また、他のBig4とは異なり規模の拡大による売上の向上等は積極的に目指さずに、受注する案件の選定や組織構築を実施しているという特徴もあります。

KPMGでは、クライアントの課題に対して深く掘り下げた分析を行い、具体的な改善策を提案します。これにより、クライアントのリスクを最小限に抑え、持続可能な成長を支援しています。リスクコンサルティングの強みを活かし、攻めと守りの両輪での包括的な支援を目指しています。

KPMGでは、監査法人から事業を開始したこともあり監査領域がメインの強みとなっていると考えられます。それ以外にも、あずさ監査法人としての名前もあり、セキュリティ領域、テクノロジー領域での強みもしっかりと兼ね備えているとされます。

EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社

EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社
引用:EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社コーポレートサイト

EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社は、EYの日本法人で、戦略コンサルティングやデジタルトランスフォーメーションの分野で高い評価を得ています。特に、新規事業開発や成長戦略の策定に強みを持っています。

EYの特徴としては、革新的なアプローチとクライアントとの強固なパートナーシップが挙げられます。グローバルな視点を持ちながら、ローカルなニーズにも対応できる点が魅力です。

EYでは、クライアントのビジョンを実現するために、戦略の策定から実行までを一貫して支援します。これにより、クライアントの競争力を強化し、持続的な成長を実現します。

コンサルBig4の選考情報

コンサルBig4への選考プロセスについて、現役コンサルタント向け、未経験者向け、就活生向けに分けて解説します。各カテゴリごとのポイントを押さえて、選考に臨む準備をしましょう。

現役コンサルタント向け

現役コンサルタント向けの選考では、既存の業務経験や専門知識が重視されます。特に、過去のプロジェクトでの成果や、リーダーシップ能力が評価の対象となります。

選考プロセスは、書類選考、一次面接、最終面接の順に進みます。一次面接では、専門的な知識や実務経験についての質問が多く、最終面接ではリーダーシップやチームワークについての評価が行われます。現役コンサルタントの応募者は、自身の経験を具体的にアピールすることが重要です。特に、成功事例や課題解決のプロセスを詳しく説明することで、評価を高めることができます。

未経験での転職者向け

未経験者向けの選考では、ポテンシャルや適応力が重視されます。特に、問題解決能力やコミュニケーションスキルが評価されます。

選考プロセスは、書類選考、一次面接、最終面接の順に進みます。一次面接では、ロジカルシンキングやコミュニケーションスキルについての質問が多く、最終面接ではカルチャーフィットが評価の対象となります。

未経験者の応募者は、自身の強みや意欲をアピールすることが重要です。特に、どのようにしてコンサルティング業界に貢献できるかを具体的に説明することで、評価を高めることができます。

就活生向け

就活生向けの選考では、学業成績やインターンシップ経験が重視されます。特に、リーダーシップやチームワークの経験が評価されます。

選考プロセスは、書類選考、グループディスカッション、個別面接の順に進みます。グループディスカッションでは、問題解決能力やリーダーシップが評価の対象となり、個別面接ではパーソナリティや適応力が評価されます。

就活生の応募者は、自身の経験やスキルを具体的にアピールすることが重要です。特に、インターンシップでの成果や学業での取り組みを詳しく説明することで、評価を高めることができます。

まとめ

コンサルBig4は、それぞれの企業が持つ歴史や特徴、業務内容が異なります。自身のキャリアパスや目指す分野に応じて、最適な企業を選ぶことが重要です。また、選考プロセスにおいては、自身の経験や強みを具体的にアピールすることが成功の鍵となります。

この記事を参考に、コンサルBig4への理解を深め、選考準備を進めていただければ幸いです。どの企業も魅力的なキャリアパスを提供していますので、自分に最適な企業を見つけ、成功を目指してください。

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この記事を書いた人

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