「フリーコンサルはやめとけ」と言われる理由は?現実の厳しさや対策を実体験を交えて紹介

「フリーコンサルはやめとけ」と言われる理由は?現実の厳しさや対策を実体験を交えて紹介

フリーコンサルとして働くことに憧れる人も多いですが、「フリーコンサルはやめとけ」と警告する声が多いのも事実です。自由な働き方や高収入のチャンスがある一方で、その道には厳しい現実が待ち受けているでしょう。

そこで本記事ではなぜフリーコンサルが「やめとけ」と言われるのか、その理由と成功するための対策について詳しく解説します。

フリーコンサルを目指したいが、ネガティブな意見も多く不安な人はぜひ参考にしてください。

この記事の監修者

保知 一也
Acrosstudio株式会社 代表
KPMGコンサルティングを経て、Acrosstudio株式会社を創業。事業立ち上げ1年で売上3億円・社員数25名まで事業を拡大。前職におけるSaaS導入支援の経験を基に、SaaS事業のクライアントに対してコンサルティング・組織組成・アジャイル開発・BPO等を専門に支援。

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この記事の執筆者

Acrosstudio株式会社
コンサル総研編集部

Acrosstudio株式会社所属の現役コンサルタントがコンサル総研編集部として記事の執筆・編集を行う。これまでのコンサルでの実務経験を元に読者の皆様へコンサル業界のリアルを発信することを心がけている。

目次

「フリーコンサルはやめとけ」と言われる背景とは?

フリーコンサルが「やめとけ」と言われる背景には、様々な厳しい現実が隠されています。

主な理由として挙げられるのは、下記の5つです。

フリーコンサルはやめとけと言われる理由

  1. スキルアップが難しいから
  2. 収入が不安定になりやすいから
  3. 労働時間が長く体力的な負担が大きいから
  4. プレッシャーが大きく精神的に厳しいから
  5. 案件を自分で獲得する必要があるから

上記の理由を事前に理解しておくことで、挑戦する際の心構えができます。

これらを踏まえたうえで、自分がフリーコンサルとしてやっていけるかどうかを判断する材料にしてください。

スキルアップが難しいから

フリーコンサルタントはスキルアップが難しく、キャリアの切り売りにつながることが多いです。企業に属している場合、チーム内での知識共有や教育プログラムを通じて成長の機会が提供されますが、フリーランスではそのようなサポートを受けることができません。一人で案件をこなす必要があるため、新しいスキルを習得する機会が限られてしまいます。

加えて、収入を維持するためには即戦力としての実績や専門性が求められるため、既存のスキルに頼った働き方になりがちです。その結果、市場価値が徐々に低下するリスクも否定できません。スキルを伸ばすためには、自ら学習やネットワーキングに時間と資金を投資する必要がありますが、それを継続するのは簡単ではないでしょう。

このように、成長の機会が制限されることが、フリーコンサルタントをやめとけと言われる大きな理由の一つです。

収入が不安定になりやすいから

フリーコンサルはプロジェクト単位で報酬を得るケースが多いため、収入が安定しにくいという課題があります。

特にプロジェクト間の空白期間が生じると、その間は収入がゼロになることも珍しくありません。

契約が突然終了したり、想定していたプロジェクトが流れることもあります。

こうしたリスクを考えると、フリーコンサルとして生計を立てるためには緊急時の備えが欠かせません。

労働時間が長く体力的な負担が大きいから

フリーコンサルタントは自由な働き方ができると言われますが、実際には長時間労働になりがちです。特に納期が迫ったプロジェクトでは、休日や深夜も働き続ける必要が生じることが少なくありません。

営業活動や経理業務といったプロジェクト以外のタスクにも時間を割く必要があり、全体的な負担は大きくなります。こうした状況が続けば、体力的にも精神的にも疲弊しやすくなり、健康を損なうリスクが高まります。

特にフリーランスでは、自分の体調管理が直接的に収入やキャリアに影響します。体調を崩してしまうと仕事を続けられず、収入が途絶える恐れもあるため、負担の大きい働き方は非常にリスクが高いと言えるでしょう。

プレッシャーが大きく精神的に厳しいから

フリーコンサルは結果が最も重要な仕事です。

そのためプレッシャーが大きく、精神的に厳しいと感じる人が少なくありません。

クライアントから高い期待を寄せられることが多く、それに応えなければ次の契約に繋がらないからです。

一人で責任を負うため、相談相手がいない孤独感もストレスの一因となります。

このような精神的負担を乗り越えられるかどうかが重要なポイントです。

案件を自分で獲得する必要があるから

フリーコンサルタントは案件を自分で獲得しなければならないため、安定した収入を得るのが難しいです。企業に所属していれば営業チームが案件を確保し、コンサルタントはプロジェクトに集中できますが、フリーランスの場合は営業活動も仕事の一部となります。この負担は、特に駆け出しのフリーランスにとって大きな課題です。

さらに、案件を安定して得るためには信頼や実績が不可欠ですが、それを築くには時間がかかります。また、営業に費やす時間が増えることで、本来のコンサル業務に割ける時間が減り、成果を出すのが難しくなることもあります。こうした営業活動の負担は精神的なストレスを引き起こす要因にもなります。

このように、案件獲得の困難さとそれに伴う負担が、フリーコンサルタントをやめとけと言われる理由の一つです。

フリーコンサルのメリットとは?

フリーコンサルタントには多くの課題が存在する一方で、これまでの会社員生活では得られなかった自由度や成長の機会を提供してくれます。

具体的には、下記のような魅力的なメリットもあります。

  1. 柔軟な働き方ができる
  2. 収入の上限が上がる
  3. 専門性を活かした自由な選択ができる
  4. スキルと経験の多様化
  5. 自己成長と責任感の向上

働き方の柔軟性、収入の可能性の拡大、自己成長の促進など、これらのメリットを最大限活用できれば、キャリアにおいて新たな道を切り開けるでしょう。

柔軟な働き方ができる

フリーコンサルタントの最大の魅力は、働き方の自由度の高さです。スケジュールを自分で管理できるため、家族のイベントや趣味との両立がしやすくなります。お子さんがいる方の場合は、子どもの送り迎えをしながら日中の数時間をプロジェクトに集中し、夜間にクライアントとオンラインで打ち合わせを行うといった柔軟な働き方が可能です。

また、働く場所も自由に選べるため、地方や海外に移住しながらリモートで案件を進める人も増えています。このような自由度は、ライフスタイルに合った働き方を求める人にとって大きなメリットとなるでしょう。

副業で働きたい人は、「副業でフリーコンサルタントの始め方!注意点やおすすめのエージェントサイトを紹介!」もチェックしてみてください。

収入の上限が上がる

フリーコンサルタントでは、努力とスキル次第で収入を大きく引き上げることが可能です。具体例として会社員時代に年収1,000万円だった人が、フリーランスでは1案件あたり200万円の報酬を受け取り、年間5案件をこなすことで2,000万円以上の収入を実現した例もあります。

特に、IT戦略やデジタルトランスフォーメーションといった高需要分野での専門性を持つ場合、高単価案件を安定的に受注できる可能性が広がります。結果として、会社員時代では得られなかった収入の可能性を追求できるでしょう。

別記事でフリーコンサルタントの年収について解説する「フリーランスコンサルの年収相場や決まる要素について解説」の記事もあるのでご覧ください。

専門性を活かした自由な選択ができる

フリーコンサルタントは、自身の専門分野を軸に、興味や成長意欲に応じたプロジェクトを自由に選べます。金融業界出身のコンサルタントがM&Aや事業再編の案件を担当しつつ、次は再生可能エネルギー事業の戦略策定に挑戦することも可能です。これにより、専門性を深めるだけでなく、新しい分野への展開も視野に入れられます。

また、クライアントとの契約形態や条件交渉において、対等な立場で進められる点も魅力です。企業側の意向に従うだけではなく、自分の専門的な視点や提案をプロジェクトの方向性に反映させることができます。例えば、IT戦略を支援する際に、最新のデジタルツール導入を提案し、その採用がプロジェクトの成果に直接結びつくといったケースも多く見られます。

これらの自由な選択肢により、キャリアの方向性や働き方に柔軟性を持たせることができる点が、フリーコンサルの大きな強みと言えるでしょう。

スキルと経験の多様化

フリーコンサルタントは、多様な業界やプロジェクトに関わることで、市場価値を高めるチャンスが多いです。例えば、製造業のデジタル化支援を行った後、次は小売業のデータ分析プロジェクトに携わるといった形で、幅広いスキルセットを構築できます。

このような経験は、特定分野での専門性を深めるだけでなく、異なる業界間の知見を活かすことで、より柔軟なコンサルタントとして成長する糧となります。

自己成長と責任感の向上

フリーコンサルタントは、プロジェクトの成果だけでなく、契約管理や営業活動まですべてを自分で行う必要があります。この全責任を背負う働き方は、自然と責任感や自己管理能力を高める結果を生みます。

成功体験は自信となり、失敗は次への教訓となるため、フリーランスという働き方そのものが成長の原動力となります。また、達成感は直接的な報酬だけでなく、自己成長やプロフェッショナルとしての誇りにもつながるでしょう。

「フリーコンサルはやめとけ」と言われても挑戦すべき人の特徴

フリーコンサルには厳しい側面もありますが、それでも挑戦する価値がある人もいます。

  1. 高い専門性や経験を持っている人
  2. 自己管理能力が高い人
  3. 安定した人脈やネットワークがある人
  4. リスクを恐れず挑戦心がある人
  5. 柔軟な働き方を求める人

上記の特徴を持つ人であれば、厳しい環境でも成功を収める可能性が高いと言えるでしょう。

高い専門性や経験を持っている人

フリーコンサルタントとして成功するためには、特定の分野で深い知識と実績が求められます。金融業界で長年リスクマネジメントに携わった経験や、IT分野でプロジェクトを多数成功させた履歴は、顧客にとって大きな信頼材料となるでしょう。市場のニーズに応えるためには、自分の専門分野を的確にアピールできる能力が必要です。

自己管理能力が高い人

フリーコンサルタントには、スケジュールと収支を自分で徹底的に管理する力が欠かせません。クライアントとの打ち合わせや納期を確実に守るためには、日々の業務を計画的に進める能力が重要です。また、収入の変動に対応するためには、経済的な見通しを立て、必要に応じて支出を調整する柔軟さも求められるでしょう。

安定した人脈やネットワークがある人

フリーコンサルタントにとって、信頼できる人脈は欠かせない資産です。過去のクライアントや同僚との関係を維持することで、新しい案件の紹介や重要な情報の共有が期待できます。また、業界の勉強会やセミナーに積極的に参加し、新しいネットワークを構築する努力も必要となるでしょう。このような関係性が案件の獲得だけでなく、プロジェクトの成功にも大きく寄与します。

リスクを恐れず挑戦心がある人

フリーコンサルタントとして成功するには、リスクをチャンスに変える行動力が重要です。不安定な状況を乗り越え、新しい分野や環境に積極的に踏み込む姿勢が成功の鍵となります。新たな挑戦は、クライアントからの信頼を得るだけでなく、自己成長の機会にもつながるでしょう。リスクを受け入れ、そこから得た経験を次のステップに活かせる人が向いています。

柔軟な働き方を求める人

フリーコンサルタントは、自分のライフスタイルに合わせた働き方を実現できます。家族との時間を確保しながら働きたい人や、自分のペースで仕事を進めたい人には最適です。ただし、この柔軟性を維持するには高い自己管理能力と責任感が必要です。時間を自由に使えるからこそ、タスクを効率的に処理する力が求められるでしょう。

フリーコンサルとして成功するための具体的な対策

フリーコンサルとして成功するには、適切な準備と努力が必要です。

下記では、具体的な成功のための対策を紹介します。

  1. コンサルプラットフォームサービスを活用する
  2. 専門性を磨き続ける
  3. メンタルヘルス・体調を維持する

これらを実践することで、厳しい業界でも安定した収入と成長を手に入れることができるでしょう。

コンサルプラットフォームサービスを活用する

コネクションが少ないフリーコンサルタントにとって、コンサルプラットフォームサービス(案件紹介マッチングサービス)は案件を効率的かつ安定的に獲得するための最も有効な手段です。これらのサービスは、企業のニーズとコンサルタントのスキルをマッチングし、短期間でプロジェクトを見つけられる仕組みを提供しています。

特に人脈が限られている場合、営業活動に多くの時間と労力を費やす必要がありますが、プラットフォームを活用すればその負担を大幅に軽減できます。案件の情報が一元化されているため、希望する条件に合ったプロジェクトを効率的に探すことが可能です。例えば、プロジェクト単価や業務内容、契約期間を細かく指定し、最適な案件を絞り込むことができます。

フリーコンサルを目指す人はまずコンサルプラットフォームサービスを登録しておきましょう。

専門性を磨き続ける

フリーコンサルタントとして成功を維持するには、専門性の継続的な向上が欠かせません。特に、クライアントが求めるスキルや知識は年々進化しており、それに応じた対応力が必要です。デジタル化やSDGsといった成長分野への取り組みは、競争力を高める絶好のチャンスです。

最新のトレンドを学ぶためには、業界のセミナーや勉強会への参加が効果的です。また、オンライン講座や資格取得を通じて、即戦力となるスキルを身につけることも重要です。例えば、データ分析のためのPythonや、プロジェクトマネジメントのPMP資格などは、幅広い分野で活用できます。

さらに、学びを実践に活かすことも忘れてはいけません。得た知識を案件で応用し、成果を出すことで、より高い評価と報酬を得られる可能性が広がります。

メンタルヘルス・体調を維持する

フリーコンサルタントは多くの自由を手に入れられる反面、孤独感やプレッシャーに直面することもあります。このため、メンタルヘルスと体調の維持が長期的な成功の鍵となります。

働きすぎを防ぐためには、スケジュールを計画的に管理し、オンとオフのメリハリをつけることが大切です。時間管理ツールを使い、適切な休息を確保することで、生産性を高められます。

また、運動や趣味を取り入れた生活はストレスの解消に効果的です。定期的なウォーキングやジム通いは体力維持に役立ち、集中力の向上にもつながります。

さらに、フリーランスコミュニティへの参加もおすすめです。同じ境遇の仲間と意見交換をすることで、孤独感を和らげ、新しい気づきを得られるでしょう。このような取り組みを通じて、健康的で持続可能な働き方を実現することが可能になります。

フリーコンサルの実態を知り、成功に向けた具体的な策をとろう

フリーコンサルは厳しい現実とともに、多くのメリットを持つ働き方です。

本記事では「やめとけ」と言われる理由やメリット、さらに成功するための対策について解説しました。

成功するためには現実をしっかりと理解し、適切な準備を進めることが大切です。

自分の適性を見極めて必要なスキルを磨きながら計画的に行動することで、厳しい環境でも道を切り開くことができます。

挑戦を恐れず、自分らしい働き方を追求してください。

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